柔道について(おすすめ武術その①)

Kazuma Muroi

Shalom Homesの代表取締役。NPO法人横浜市まちづくりセンターの理事。執筆テーマは古武術・子育て・民俗学・宗教学。

numberより転載


・純粋な戦闘力  ☆☆☆☆☆ 
・実生活への応用 ☆☆☆☆☆
・月謝や道場数  ☆☆☆
・子供への教育  ☆☆☆☆☆
・考察 

 言わずと知れた柔の道、日本にとってオリンピックの目玉種目・お家芸とまで呼ばれているので、知らない人はあまりいないかと。学校の授業でも選択できるので、日本人には馴染みのある武術です。正式名称は日本伝講道館柔道で、嘉納治五郎氏が江戸時代の柔術から危険な技を減らし、人間教育に重点を置いたのが柔道の始まりと言われています。(日本九大武道の中で「武道」として最初に確立された)

こちらの武術はルール化されているとはいえ、実戦で相当強いです。捕まれたら対処法の知らない人はほぼ終わりです。コンクリート道路に背負い投げされたら、重傷の可能性あり。加えて、普段、人は素手で着衣の状態でいるので、柔道家にとっては独壇場です。投げだけでなく、締め技もあり、手さばきの速さは打撃の防御にも使えます。捕まれる前に倒すにしても、普段から衝撃に強く鍛えられた彼らの体を一撃で止めることは至難の業です。野外で突発的な1対1の戦闘において、最強に近いでしょう。

但し、その破壊力故に、現在の必修化された武道で多くの負傷者を出しています。本来初心者には、受け身を重点的に習わせるのですが、時間割が少ないこと、不慣れな先生による指導が招いた不幸でしょう。残念なことに、学校の授業で生徒が死亡した理由の第一位が柔道となっています。指導される方々の努力の結果、ここ3年間は死亡者ゼロということです。兎にも角にも、初心者の方は絶対に頭を守ってください。スノーボードなどもそうですが、転倒時に必ず顎をひいて、後頭部を地面に叩きつけないように気を付けてください。

 散々、怖いことを書いた後ですが、相手に重傷を負わせずに捕縛する術としては群を抜いて適しています。警察が採用しているのでも分かるように、殴らずに相手を取り押さえることができ、絞め技であっという間に自由を奪えます。いきなり腕を引っ張られた時の護身にも使えますし、受け身に重点を置くなど、有用性は多岐にわたります。また、他の武術への応用度も抜群です。

私は高校生時代に自転車乗車中にバイクにはねられてアスファルトに投げ出された経験があります。相手が低速だったのもありますが、奇跡的に、柔道の前回り受け身をして、かすり傷ひとつ負わなかった記憶があります。自転車は壊れましたが、柔道に感謝した一幕でした。

道場は各所に点在しており、町の武道館などでも指導を行っています。月謝は5000円前後です。柔道界は組織がしっかりしており、児童育成の観点からもおすすめします。また、同世代の子供も多いので、子供も楽しめると思います。何より、体が頑丈になり、怪我をしにくくなります。

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