元来、お祭りを大切な宗教行事として捉えていました(祭り=祀り)。
祭りは異界に住むものとの交信を行う儀式という位置づけで、神や霊魂、悪霊を祀ったり鎮撫するために用いられたのです。
そんな中で農耕民族の日本人が特に重要視したのが秋の収穫祭です。
今でも祭りと言えば夏の終わりから秋にかけて行われるのは、稲の収穫時期に行われていた収穫祭の名残です。
新嘗祭など、有名な祭事はいまでも宗教的な要素を多く含んでいます。
そうした特別な空間となる祭りは日常生活とは異なる節目、ハレの時と呼ばれました。
逆に通常生活を営む時間はケの時と呼ばれました。
つまり、農業に勤しむ日常生活をケの時間として過ごし、次の日常に切り替わる前の節目のハレの時間としてメリハリをつけていたわけです。
今の正月休みで、心身ともにリフレッシュして、新年を迎えるのも同じ考えです。
そこで綺麗な和服(晴れ着)を着る行為は、遡るとこうした日本の伝統文化からきているわけです。
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