ポグロムと日本の歴史観

Kazuma Muroi

Shalom Homesの代表取締役。NPO法人横浜市まちづくりセンターの理事。執筆テーマは古武術・子育て・民俗学・宗教学。

ホロコーストと並んでよくきくユダヤ人虐殺のキーワード「ポグロム」
ユダヤ人と話す限り、ヨーロッパではユダヤ人を虐めることが一種の共通認識というか捌け口になっているらしい
確かに、海外報道を見る限りその流れは否めない
現在しか知らない人にとっては、イスラエルがガザ地区になぜ蛮行をやめないのかと思うだろうが、ガザ地区からのミサイル発射は日常茶飯事だし、世界大戦時や中世以前の歴史を学ぶと、イスラエル側にも大義があることがよく分かる
むしろ、キリスト教圏の国々がいかに面の皮が厚く、イギリスが中東に火種を投下したのに手を差し伸べたふりをする偽善者であることに憤りを感じるほどである
日本で教えられる歴史があまりにキリスト教側に影響された内容なことが悲しい
 
話を戻すと、ヨーロッパにおいて、ユダヤ人は各国の王権や政府による受容と拒絶に翻弄されてきた歴史がある
有名なホロコーストはドイツ•ヒトラーによる蛮行のことだが、ポグロムは何百年にも渡ってユダヤ人に行われた蛮行の総称である

その内容は凄惨で、ユダヤ人の人々が安心して過ごせた時代はなかったのではないだろうか
一生懸命働いて得た土地や貯蓄が、気に入らないという理由で取り上げられ、命や家族まで奪われることを想像出来るだろうか
それが数百年に渡って欧州諸国で繰り返されてきたのだ
 
日本において、これほど長期で強姦、強奪、殺人を許容した迫害の歴史はない
太平洋戦争時には真偽は分からないが日本•関東軍による蛮行はあったらしい
しかし、根本は教化を旨としており、相手国の人民をゴミのように扱うものではなかった
また、中国がこれからアジアで勢力を伸ばすたろうが、中華思想がどこまで相手国を尊重するかは未知数である

隷属と朝貢を根幹とする中華思想だが、チベット自治区への侵攻と悪虐の行為を見ると日本も対岸の火事ではない
 

日本の歴史教育は、もっと客観的に、かつ、多角的に物事を見た教育を取り入れるべきだ
詰め込み型受験教育によって、今の若年層が自国の歴史にすら興味を持てず、Instagramやtwitterでその日の暇つぶししか考えられない有様であることに危機感を覚えないのだろうか
敗戦のツケは思った以上に日本を蝕んでおり、日本は知らず知らずのうちに喰い物にされているのだ

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