なぜかこの記事を読んでくれる方がたくさんいるようなので、ちょっとずつ書き足していこうと思います。(最終更新2018/11/19)
安息日とは
ユダヤ教徒をユダヤ教徒足らしめているといっても過言ではない習慣がこの安息日(シャバット)です。
シャバットについては聖書に記されています。
創世記によれば神が六日間で世界を創造し、七日目に安息をとられた、というのが由来であり、モーセの十戒の第四項に安息日を守ることが規定されています。
また、安息日を守らないユダヤ教徒は死罪という厳格な規定です。
金曜の日没から土曜日の日没までがシャバットの時間です。
安息日の行動
何をするかと言えば、むしろ何もしないことが奨励されます。
労働はもちろん、火を使う炊事、車を運転すること、書くこと、携帯を操作すること、電気のスイッチを入れること等々、禁則事項は多岐に渡ります。
但し、この内容は聖書に厳格に定義されているわけではなく、その解釈の仕方には各派によって大きく隔たりがあります。
敬虔なユダヤ教徒は金曜夜と土曜朝はシナゴーグでお祈りをして、土曜の午後は聖書を読んだりしながら家族との時間を過ごすようです。
金曜日夜の食卓は、一週間で一番のごちそうを用意することが通例です。
ユダヤ教613の戒律の一つに安息日のお祈りが規定されているため、知人からも「muroiさん!金曜の夜にシナゴーグでお祈りすれば613分の1は達成ですよ!?」と明るく促されたのが印象に残ってます。
安息日のお祈りの作法
まだ私も勉強中ですが、金曜の夜の食卓では母親が蝋燭を2本灯すのが習わしのようです。
ユダヤ教に関する映画では必ずその作法が守られており、家族全員が揃うのが基本です。
なぜ日本で安息日が注目されるのか
この項は全て私見です。
現在、せわしない日本社会でユダヤ教の安息日が着目され始めています。
その理由は至って、シンプルです。
①安息日は仕事だろうと私事だろうと必ず休まなければいけない
②安息日は家族との休息に当てる
③安息日は全てのお店も閉まる
この3つだけとっても、年末年始の特別な3ヶ日すら当てはまらないことにお気づきでしょうか。
周囲に気を遣いがちな日本人には、こうした強制的な休日でないと休めない方がたくさんいるのです。
もちろん、ただの休日ではないため宗教的な行いが奨励される側面はありますが、肉体ではなく精神をしっかり休める意味で、この安息日はとても重要です。
日本風に言い換えるならば、絶対に携帯が鳴らないしネットを使わない日に、家族(もしくは恋人)と近所の神社や寺にお参りしたり公園を散歩する、といったところでしょうか。
現在の生活の中で、心がいかに休まる日がないのかが想像に難くありません。
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