子育てに大切なのは環境

Kazuma Muroi

Shalom Homesの代表取締役。NPO法人横浜市まちづくりセンターの理事。執筆テーマは古武術・子育て・民俗学・宗教学。

おもちゃの変化

本日、子供をminecfaft javaのスクール体験につれていきました。感覚としてはレゴブロックの延長線上で、それをネットを介して協力したり公開したりして自己顕示欲をより満たせるようになっているまさに現代のおもちゃという印象でした。確かに、自分がこどもだったらこれはハマるな、という良い印象と、現実で五感で体験できることをなぜITツールの中に閉じ込めてしまうのか、という悪い印象を抱きました。

また、このスクールの目の付け所にはただただ感心しました。子供たちがminecraftに没頭している間は特に特別な技能をもった講師は全く必要なく、大会や合宿で「子どもが協調性を養える」と謳えば、高額なラーニングコストにも我が子可愛い親は投資を惜しまないわけです。これはビジネスとして上手だな、と。

(蛇足ですが、総務省がminecraftをプログラミング教育の一環として採用したとか。つくづく外資に国民の富を吸わせることばかりを考えていて、辟易とします。なぜこれほどの技術をもつ国が国産製品ではなく、外国製のソフトを用いてサブスク形式で毎月搾取されることを国が避けないのか。日本人が貧しくなっていくわけです。)


ITから隔絶できない現代の子育て

「携帯電話をいつ子供に持たせるか」という議論が少し前によく聞かれました。都心部では、子供の安全のため、という謳い文句で小学生にスマホを持たせる親が少なくありません。ネット制限をつけていても、プロバイダの検索画面で有害画像は簡単に検索できます。

また、「周りが持っているのに自分が持っていない」という環境がどれほど子どもの心を傷つけることでしょう。連絡することが難しいことで仲間外れにされる、持たせてくれない親への疑念など、悪影響は多々。しかし、持たせることでも多くの問題が子供にふりかかりますし、家計の逼迫は言わずもがなです。


自治体レベルで対策する必要性

キリスト教一派のアーミッシュやユダヤ教超正統派が現代の科学機器から隔絶した生活をしています。テレビに子どもを触れされない、インターネットを子どもから遠ざける。子どもがいない時にこれを読んだときには非常に気味が悪い厭世的な人々だと思っていましたが、自分が子育てをするようになると、その環境がとても羨ましく思います。

親の目の届かない悪手から子どもを守らなければならない不安が一つ減り、連綿と続くて伝統的な教育をノイズ無しに教えることができるのですから。現代社会に適合できないことを不安視する声もありますが、IT機器との接触は人格ができあがってからの10代半ばからで十分なのです

現代社会に子育てを妨害する要素が多くあります。グローバルであること、開けていることが貴ばれている時勢ですが、一度冷静になって、意図的な閉鎖空間をつくる有意義な面を考え直すことも必要なのではないでしょうか。

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