心理的安全性と二拠点居住🏡というパワーワード

Kazuma Muroi

Shalom Homesの代表取締役。NPO法人横浜市まちづくりセンターの理事。執筆テーマは古武術・子育て・民俗学・宗教学。

人は心の安らぎが必要

人はビクビクした環境では本領を発揮できない、安全を担保された環境が大切である、ということが謳われており、その説明によく使われるのが心理的安全性という言葉です🍵日本企業で考えると、終身雇用制はこの心理的安全性を確保する施策といえるし、実力次第で即解雇される外資系企業の素地には家族という強い絆を今でも大切にする欧米文化があるといえるでしょう。ただ、どこかでこの心理的安全性が確保していないと人の精神は崩壊してしまいます。誰かを指導する立場の方はこの言葉の意味をよく理解しなければなりません👨‍🏫


現代の心理的安全性

首都圏のギスギスした人々を見ていると、この心理的安全性が足りていないから起こるのであろう状況が数多く存在します。辛い通勤時間をスマホや音楽で紛らわせ、自分だけの空間(パーソナルスペース)で心の安息を図ろうとします。だからこそ、周りに気を遣わないし、その空間をおびやかす存在には牙をむくのです👹

また、近年は家庭環境の崩壊も拍車をかけています。家に居場所がない子どもや夫はもちろんですが、家庭で安息をもたらしてくれるパートナーがいないのも問題です。人は人と関わっていないとどんどん偏った存在に変貌していってしまうからです👻

仕事でもかつての商店主など自営業者は少なくなり、自分で仕事の裁量権限をもてない会社員が溢れていることも問題です。競争社会の中では「これくらいでいいや」という現状維持派は肩身の狭い思いをしますが、自営業者では分相応の暮らしを営めればいいという判断も受け容れられやすい土壌があります。


都心から離れること

リモートワークの普及はまさにこうした環境に風穴を空けるものになります💨時間的拘束からの一定の解放と、裁量制という自分の匙加減で仕事量を調整できる自由度は、閉塞的な心理状況を回復されるにとても有効です。

東京圏内で暮らすことはとても魅力的に見えますが、間違いなく人としての何かを削ぎ取られていきます🗡普通に暮らせていると感じる人々も、システマチックな暮らしに慣れて日本人本来の暮らしからかけ離れていっていることに気づかないこともあります。ケツメイシの『東京』の中で「この都会冷たくて早い まわりから見ると触れたくて甘い」という歌詞がありますが、言い得て妙です。今の人口密集率は人として心理的安全性を確保して暮らすことが非常に困難な状況であると言わざるを得ません☔️

住環境を替えることが難しい場合は、リモートワークの拠点を地方都市に移すのもとても良いでしょう。自然の中で生きること、地方都市の人々と触れ合うことは、ビジネス面で見ても新しい視野の開拓に有効です。


環境を変えることへの挑戦

現状から変わることは多くの人にとってストレスです。今のままでも暮らせているのに、なぜわざわざ不安定な環境に飛び込むのか、と。しかし、一度捨てなければ手に入らないものもあり、周りと違うことをする勇気も時としては必要です。

今の都心集中への波は、コロナで弱まっているとはいえども、未だに行政ベースで施策が練られているとは言えません。二拠点居住の補助金も出ている今、こうした新しい環境に挑戦するための追い風は既に吹いているのではないでしょうか🧘🏻‍♀️





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