ガザ(ハマス)は被害者?
イスラエルのガザに対する空爆が世界中のメディアから厳しい目を向けられている。日経新聞の記事ですら、イスラエルが加害者、ガザは可哀想な被害者という論調である。以前の、私なら素直にメディアを信じていたであろうし、「天下の日経新聞がそう述べるのだから」とイスラエルの言い分を戯言と一刀両断していたことだろう。現在では、世界中に知人や協力者がおり、自分が学んだ歴史も踏まえると、事実はメディアが報道する通りではない。
なぜミサイルの打ち合いになったのか
①4月12日から1か月のラマダン(イスラム教の断食)期間であり、日没後はイスラム教徒が日中の断食からの開放感を胸に同志と祝うのが恒例だった
②5月9日の夕方からエルサレムの日だったこともあり、イスラエル警察がエルサレムのダマスカス門広場を閉鎖する ⇒ ユダヤ教徒との衝突を危惧し、イスラム教徒の集いの場を閉鎖
③反発したアラブ人が超正統派ユダヤ人を暴行し、ネットで反響を呼ぶ
④報復にユダヤ人による神殿の丘立ち入り等の挑発行為
⑤5月10日二にハマスが発射した300発超のミサイルの内、7発がエルサレム近郊に着弾
⑥即座にイスラエル軍による、ハマス拠点(ガザ)へ空爆
⑦5月11日以降、ハマス・イスラエルの攻撃の応酬
無差別殺戮者イスラエル?
メディアの連日報道ではイスラエルの空爆シーンばかりが流れている。イスラエル軍がアイアンドームでミサイルを打ち落としているので被害が少ないのは事実だが、実際は3000発弱のミサイルがイスラエルに向けて発射されている。そのうちの300発はガザ市内に着弾して、パレスチナ人に被害を与えている。ハマス(ガザを拠点にするイスラム武装勢力)こそがイスラエルの都市に向けて無差別攻撃を行っているのである。
イスラエルの景色が〝明日の日本の景色〟だと想像できない日本人が多過ぎます。まぁ、テレビしか観ていなければ、誰しもがそうなりますよね...#StateOfIsrae🇮🇱pic.twitter.com/8Fnl5sGKdA
— 旭美 千明 (@chiakiasami) May 13, 2021
一方、イスラエル軍(IDF)はハマス幹部の隠れ家や攻撃拠点を、最新鋭ミサイルでピンポイントに爆撃をしている。また、IDFは周辺住民には事前に攻撃予告をして、避難をするように呼び掛けている。だからこそ、パレスチナ人は空爆を間近で撮影することができるのであり、その動画がネットに拡散されているのである。
Israeli warplanes aggressively bombing Gaza this morning#GazaUnderAttack #GazaUnderAttackk pic.twitter.com/xNxCMTGHrb
— Amneh Alnadi (@amneh_alnadi) May 12, 2021
ハマスは住居や病院、公共施設の内部や隣接した所に拠点を構えるゲリラ戦を展開しており、パレスチナの民間人が人間の盾になるように仕向けている。圧倒的な武力をもつIDFが攻撃をやめるべきだ、という論調もあるが、国防のために、攻撃を仕掛けてくる相手を無力化するのは当然のことである。ハマスによるパレスチナ難民の政治利用は、今回に限ったことではなく、UNCHRからの多額の支援が最たるものだ。ここでは割愛するが、自治政府首脳陣が国家建設に着手しないメリットがあるのも、パレスチナ難民問題が解決しない要因のひとつである。
また、ガザを実効支配するハマスは(イランが支援する)国際テロ組織である。アル・カイーダやISISなどの国際テロ組織との闘争は当然視されるのに、パレスチナ側のネット戦略に踊らされて情状酌量を訴えるとは、欧米メディアもとんだ茶番を演じているものである。
2014年のガザ侵攻の再現、第三次インティファーダなど、多くの予見がなされているが、イスラエルとパレスチナの和平はもはや夢物語なのだろうか。
参考:シオンの架け橋、河合士恩氏、他
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