お金に執着するさもしい人々

Kazuma Muroi

Shalom Homesの代表取締役。NPO法人横浜市まちづくりセンターの理事。執筆テーマは古武術・子育て・民俗学・宗教学。

レオパレス問題、住戸間の界壁がスラブまで通っておらず耐火構造になっていなかったり、設計仕様と異なる材料を用いて費用を浮かしていたとのこと。

言語道断のとんでもない詐欺事件で、住民たちは完全な被害者であり、巨額の補償金が発生することになる。


というのが、巷の論調である。

ちょっと待って、確かにひどい話ではあるけれど、住民に実害があったの?

引っ越し資金などの補填費用がかかることは理解できるけれど、レオパレスを選んだのは当人の意思であり、なんでもかんでも補償してもらおうとする貧しい心には違和感を覚えます。


まずは今回の手抜き施工が業者の独断だったのか、レオパレスの指示だったのか。

請負契約の性質として、使用者責任が問われるのは当然ですが、「取れるだけ根こそぎ金をとってやろう」という被害者意識には人々の厭らしい心が透けて見えます。

自動車事故で、責任が少なかった側(被害者側)が執拗に保険金を求めて、医者に通い続けるのと大いに似ています。

相手を赦す気持ちを持てないで、お金に執着する人々は空しいものです。


この程度の案件に何度も関わっている者として言わせてもらえば、騒ぎ立てる人ほど自分が咎を負うときには言い訳して払いたがらないものです。

明日は我が身、同じようなことが自分にふりかかったときに、この方々は相手に赦しを請わないというのでしょうか。

オーナーが困惑するのは分かりますが、たかが賃貸住宅の引っ越しを迫られた程度で騒ぎ立てて必要以上のお金を要求する輩が多いのは遺憾です。

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