貧困になりゆく日本人

Kazuma Muroi

Shalom Homesの代表取締役。NPO法人横浜市まちづくりセンターの理事。執筆テーマは古武術・子育て・民俗学・宗教学。

日本人の平均年収

これはネットの拾い物の画像なので、信憑性は定かではありませんが、日本人は確実に貧困への道を歩んでいます。

2019年現在、平均年収は400万円~450万円と言われています。

この年収で、子供を2人以上育て、それなりの教育を施し、旅行などを楽しむのは非常に困難と言えるでしょう。

「(金銭的に)子供を2人育てられない」という親の声は、こうしたデータを統計するとまさに日本が抱える問題の正鵠を射た回答です。


金持ちはより金持ちに、貧乏はより貧乏に

社会の成熟スピードに対して、お金持ちが運用等で資産を増やすスピードの方が早いと言われています。

つまり、お金を持っている人によりお金が集まる様に今の社会は出来ているのです。

じゃあ累進課税でお金持ちから沢山税金を取ればいいじゃないか、という短絡的な意見をマスメディアは垂れ流しますが、そうした社会を牽引する富裕層は課税逃れのために、タックスヘイブンを活用して税金の高い日本から離れてしまいます。

結果的に、日本社会のお金持ちが消えて、より貧しい社会が形成されていくわけです。


資産家の寄付が少ない日本人

日本の富裕層が恥ずべき部分として、社会還元の精神、ホスピタリティに欠ける方が多いことがあげられます。

欧米の富裕層が孤児院や教育機関、医療機関に多額の寄付を行い、社会に貢献していることは周知の事実ですが、日本人の寄付額は非常に少ないです。

上図は内閣府の資料で、日米の2007年GDPの差は約3倍だったのに、寄付金額は60倍です。

個人寄付額に至っては1128億:29兆6689億と263倍の差です。

税金が高いから寄付する心が養われないのか、寄付の文化がないのか、寄付する教育を受けてこなかったのか、それら全てなのか。

兎にも角にも、これが現実です。


日本人が豊かになるために

根本は政府レベルの話になりますが、日本の中間層に精神的金銭的余裕を持たせることが肝要です。

そこから、政経が成熟して、国の文化が育つのです。

現在は徳川時代の「百姓は生きぬ様死なぬ様〜」という言葉がぴったりの疲弊した社会になりつつあります。


私たち個人ができることは、まともな政治家に投票することでしょう。

ここ数年での国民負担の増加、増税は目を見張るものがあります。

税金の使途が不透明で、東京オリンピックではざるのような見積で当初予算を大幅に超過する始末。

これが今の日本の国政です。

公務員が全て悪ではありませんが、民間の苦労に比べてぬるま湯であることは事実です。

上意下達に慣れた日本人は、国に頼らずに生きていく術を考える時が来たのかもしれません。

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