三十路を越え、仕事の仕方も変わってきたこの頃。
井の中から、森の泉くらいに世界が広がってきたmuroiです。
そんな中で、世の中でプロと呼ばれる人々と会話することがいかに有意義な時間か、ということを少しお話します。
20代の時からよく出会っていたのは武術関係のプロ。
最初は少林寺拳法六段の師範で、彼は技法の矛盾に対する回答を一生をかけて追い求め続けている方でした。
少林寺拳法の武術面は拳や蹴りからなる剛法と、関節と投げからなる柔法で構成されており、彼は特に柔法を研究されていました。
「筋骨隆々たる男子が力で投げるのは技ではなく、婦女子や子供が大人に使えるものこそ技である」というのが彼の理論で、まるで魔法のような技、抵抗できない技術の数々を私に見せてくれました。
寸勁もその時に初めて経験しました。
次に、天真正伝香取神道流の師範です。
古武術と合気道に裏打ちされた身体操術は経験の量だけでは追いつけない何かがあります。
その何かは今の私ではまだ見つけられていません。
彼も常々、「今の合気道は力に頼っている輩ばかり。あんなものは技ではない」と、仰っています。
武術の最後はイミクラブマガ(Imi Krav Maga)の師範。
イスラエル軍隊で学んだ彼の戦闘術はそれだけでも殺傷能力が高いのですが、加えて、日本の数々の武道のエッセンスを取り込んだことで、その動きは流水のようです。
ドラえもんみたいな体型と愛嬌ですが、ナイフを持たせたときの彼の動きをみると、2秒以上命を保てる自信がありません。
面白いことに、彼も上述と同じような台詞は述べていました。
また、ゴルフのプロフェッショナルも話も興味深く、「世間のサラリーマンが80前後でものすごいと騒がれていても、そこから上には絶対に行けない。本当に上を目指すならプロに師事して、一度全てを解体しろ」とのこと。
スウィングを見てもらうと体重移動から体軸回転から、周囲に教わっていたものとは全くの違う論理で教えてくれました。
篠笛の師範の夢、他業種の一流の人など、枚挙に遑がありませんが、その道を本気で進む方々からはその分野の知識以外にも精神論でも参考になるところが大いにあります。
私もそういった素晴らしい何かを持っているのか分かりませんが、誰かに分けてあげられるくらいの技能を身に着けたいものです。
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