高福祉国ならではの制度
ネウラボの語源はフィンランド語で「助言の場」です。妊娠から就学までのトータルケアとして、地方自治体が運営するのが特徴です。日本では産婦人科医にかかるのが通例ですが、フィンランドではネウラボを利用し、母親だけではなく父親も一緒に参加して、子育てという一大事業に向けての支援を行ってくれるのです。
日本版ネウボラとは
「ワンオペ」「共働き」「モンスターペアレント」など日本の子育て世代を取り巻く環境は決して明るいとは言えません。その要因としてあげられるのは、相談する相手がいない、もしくは、どこに相談していいか分からない、です。閉ざされた子育て環境の中で、両親のストレスは子供へ向かってしまうことが少なくありません。
そうした状況を改善すべく、無償(に近い形)で妊娠期から父親も含めて、担当保健師が寄り添いながら継続的にアドバイスしていくのが日本版ネウボラです。東京、埼玉、千葉の他、北海道、新潟など、動きは全国に広がっています。こちらは渋谷区の一例です。
気づかれにくい親世代の孤独
子どもへの視線はメディアでも騒がれますが、なかなか親世代の心の孤独へは意識が向きにくいものです。そうした精神状態を「甘え」と断ずる傾向にあるのも、日本の悪弊です。親が幸せでないと、子どもを幸せにすることは難しいものです。子育てを苦行ではなく、人生の中の短期間しか味わせえないものとして、世間の親の皆さんには楽しんでほしいものです。
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