魅力が薄れていく日本

Kazuma Muroi

Shalom Homesの代表取締役。NPO法人横浜市まちづくりセンターの理事。執筆テーマは古武術・子育て・民俗学・宗教学。

(追記17/10/21)
日々、首都圏で活動して、諸外国の方々と交わる中で、今の日本に対して、魅力があまり感じられないのはなぜかと考えました。


日本人は親切だとよく言われます。

しかし、近年話題になっている自動車運転中のトラブル、電車等交通機関でも立ち居振る舞いを間近で見ている身としては、それは決して全員に当てはまる言葉ではないと感じます。

弱腰外交も含めて、現代の日本人は親切ではなくむしろ事なかれ主義の臆病だと断言します。(その話については後日また改めて書きます。)


そうした中で、冒頭に対する私の答えは歴史と伝統を蔑ろにしてアメリカの二番煎じと化しているから、というものです。

(食糧の添加物問題、医療・薬品問題、STAP細胞問題など、アメリカの言いなりになっている事例は数知れませんが、ここでは割愛いたします。)

誇りを失くし、思いやりを忘れ、自分だけが良ければ良いという雰囲気が蔓延しています。

地方に行くとそうでもないのは、現在のストレス社会が人を狂わせているのでしょう。

今の日本の働き方が、戦後にやってきた欧米文化を中途半端に真似た結果であり、また、日本が自由に展開できない起因がアメリカにあるからです。


今回、トルコ料理の書物を読んでいて、書籍の中の街並みや料理をしているトルコの方々がとても眩しく見えました。
それは彼らの文化が連綿と受け継がれたものであり、それを担う彼らも自然体でいられるからでしょう。

武道の稽古を重ねるほど、動きが体に染みついていくのと似ているかもしれません。

日本にだって伝統文化は残っていますが、敗戦を契機に多くの古来の風習は文明開化以上の速度で失われています。

若者や一部の方には「ダサイ」というレッテルを貼られる始末。

伝統文化を人に伝える段階として、

①感動してもらう
②やってみたいと思ってもらう
③実際に経験してもらう
④継続してもらう
⑤習慣にしてもらう

この五段階で考えています。

大抵の人が②止まりで、実際に行動を起こすまでに至らないのが現状です。

どうしたものか、まだ答えは出ていません。

 

新しいことが悪いとは思いませんが、利益主義・効率主義に走らずに祖先と伝統を見直す時間を作ってみてはどうでしょうか。
今の日本には心のゆとりが必要です。
ゆとり教育やら、労働時間削減やら、そんな即物的なものではなく、周りとの一体感や暮らしの中での安心感、将来に対する希望から得られる、大きなものです。

日本人が日本に誇りを持てるようにこの国を変えていきたいものです。

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