2019.12.10 07:48『私はマララ 教育のために立ち上がり、タリバンに撃たれた少女』の感想〈日本の小中学生にぜひ読んでほしい一冊〉自分の夢を叶えるための第一歩は教育を受けることです。字を読み書きし、伝える言葉を学び、広い知識を身につけること。いじめに加担したり、学校の勉強をさぼったり、そんなことの無意味さを悟ることです。世界中で5000万人以上の子供たちが、今のあなたの立場を得たくて苦しいんでいるのです。〈本当の学問〉現代日本の教育課程がめちゃくちゃつまらないのは百も承知です。ただ、そこを投げ出さずに夢を叶えるためのツールだと思って、身につけましょう。学校のテストや受験は目的ではなく手段です。本当にあなたが学びたいことは、たくさんな知識と経験から見つけだすものです。以下、著者マララの言葉の抜粋です世界中の兄弟姉妹の皆さんにお願いします。勇気...
2019.06.22 05:45不登校児に優しい物語『かがみの孤城』のあらすじと感想あらすじ雪科第五中学校の生徒、安西こころは学校に通えない女の子だった。彼女は中学校入学を期に、突然のいじめに出会い、不登校という道を選ぶ。自分は何も悪くないのに、と思うこころの気持ちは置き去りにされ、全ての元凶真田、仲良くなれそうだったのに変心した東条萌、心ない対応をする担任教諭の伊田、フリースクールを勧める母親、不登校に批判的な父親、彼らの対応によってこころは居場所を失っていく。ある夜、こころは自分の部屋の姿見鏡の輝きに導かれて、鏡の中のお城で七人の同年代の少年少女と出会うことになる。様々な個性を持つ彼らは、ある共通項を持って集められているのだが、突然異世界に集められた彼らにはそんなことは知る由もない。彼らの前に現れた”オオカミさま”と呼ばれる少女は...
2018.05.10 01:29『イスラームから見た「世界史」』<経緯>自分が学んできた歴史に疑問を抱いた、それがこの本を手に取ったきっかけです。日本の教育課程の世界史が、欧米に比重を置いた内容であることに違和感を感じ始めたのはつい最近です。世界大戦を引き起こしたキリスト国家郡、十字軍を引き起こしたカトリック教会、インカ・マヤ文明を始めとした多くの先住民族を滅ぼした欧州各国、そして75年前の戦争で日本を打ち破った欧州各国。世界の国々を蹂躙しつくした欧州各国によって、現代の歴史や経済は語られているのです。私は国粋主義や軍国主義を掲げるつもりではないのですが、今、日本の高校で教えられている世界史がいかに偏ったものであるかを意識するようになりました。そこで、現代の経済情勢で、日本が属する西側諸国の対抗勢力のひとつに数えら...
2018.04.17 01:10『天眞正傳香取神道流武道教範』杉野嘉男・伊藤菊枝 共著なかなか得難い武術書となっている『天眞正傳香取神道流武道教範(以下教範)』を購入することが叶ったため、差し障りのない程度にご紹介いたします。こちらの書は現代、神奈川県川崎市に位置する杉野道場唯心館で師範をされている杉野至寛先生の父、杉野嘉男先生と同門の伊藤菊枝先生が著された本です。杉野嘉男氏は黒澤映画で剣術指導をしたことでも知られています。構成は、1)總説 2)各説 3)居合術 4)剣術 5)薙刀術 6)棒術 7)講話という七編で、200頁を超えます。写真を交えた解説で、当時(昭和16年)としては画期的だったのではないでしょうか。總説で、「適当の教本又は参考書」として作成した意図が語られていますが、まさに分かりやすい内容にしようとした思いが感じられる作...
2017.08.21 03:13宗教に関する書籍<ユダヤ教>『ユダヤ五〇〇〇年の知恵』ラビ・M・トケイヤー著内容:広尾にある東京シナゴーグの初代ラビである著者が「タルムード」の中で現代社会に通ずるものをまとめた啓蒙書。日本人向けに読み易くしたと思われ、ためになるビジネス書でもある。宗教色が強いものではないので、ユダヤ教に興味がない方でも楽しめると思います。『現代人のためのユダヤ教入門』デニス プレガー, ジョーゼフ テルシュキン著内容:一神教内でのユダヤ教の立ち位置、実生活でユダヤ教が心掛けるべきことなど、ユダヤ教から離れつつあるユダヤ人の若年層や、ユダヤ人ではないけれどユダヤ教を知りたいと思っている人への訴えかけを念頭に書かれた導入書。個人的には「安息日」に何をするのかという点が、体系的に捉える事...