貧しさに慣れてはいけない

Kazuma Muroi

Shalom Homesの代表取締役。NPO法人横浜市まちづくりセンターの理事。執筆テーマは古武術・子育て・民俗学・宗教学。

相次ぐ値上げ、上がらない収入。日本の平均年収は約420万のまま横ばいだが、最多層は200万円台というデータがあります。また、共働きでないと子育てができない、女性やお年寄りも働くのが当たり前の社会になっています。

お母さんが家にいられる家庭とそうでない家庭では明らかに前者の方が子供の発育に良い影響があります。キャリア志向の女性を家庭に押し込める必要はありません。問題なのは「妻が働かないと生活が成り立たない」家庭が当たり前になっていることです。

「一億総活躍」「輝く女性」といった美辞麗句で、家庭から女性を引っ張りだしてから10年近くが経ちますが、はたして日本社会は豊かになったのでしょうか?

テレビでは事あるごとに節約、割安、お得といった貧しい中で工夫するのがさも当然という世論を生み出す番組が溢れるようになりました。100円ショップ、格安ショップが初めに出た時は「安かろう悪かろう」の気持ちをまだ日本人が抱いていたし、価値に相応の対価を払う気概をもっていました。

ところが、今はどうでしょう。貧しさに慣れている日本人をみると私は悲しい気持ちになります。のし上がろうとする気持ちよりも、身の丈に合ったほどほどが礼賛される社会。外資ブランドにばかりお金を払えば、国が貧しくなるのは当然です。

日本という国を、日本人を豊かにするにはどうすれば良いか、日々考えずにはいられません。

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